コラム
CT室、MRI室の扉の謎
この2つの扉、どちらがCT室でどちらがMRI室でしょう?


検査をしていると、「これはCTですか?MRIですか?どっちなの?」とご質問をいただくことがあります。
実は、われわれ放射線技師でも機械をパッと見ただけではCTなのかMRIなのか見分けがつかないことがあります。
機械の見た目だけではダメですが、検査室の扉を見れば一目瞭然です。
そのヒミツを知る鍵はCT、MRIの撮影原理にあります。
撮影原理
CT…X線を使って体を撮影
MRI…磁場と電波を使って体を撮影
MRI
MRIは強力な磁場を使っているため、一般的な扉では磁場が漏れてしまいます。また、外部の無線やノイズが侵入して画像に影響を与える可能性もあります。
そのため磁場を通さない特別な扉が必要になります。
こちらがMRI室の扉です。
扉の中には金属が内蔵されており、電波を遮断するための密閉構造・多層構造を用いたとても重厚感のある造りになっています。
MRIの磁場の強さがいかなるものか感じられるつくりです!
そんな検査室の中に携帯電話や磁器カードなどを持ち込んだ際には完全に故障してしまう恐れがあるため、絶対に持ち込まないようにお願いいたします。
また、体内に金属がある場合は種類によっては故障の可能性があるため、撮影前に必ず放射線技師へ申し出をお願いいたします。

CT
一方でCT室の扉は一般的な扉と変わらないように見えます。
しかし、この扉の中にはX線を通さないための鉛が敷き詰められています。
そのため、見かけによらず重みがあるのが特徴です。この扉のおかげでX線が漏れ出ずにすんでいます。検査中に開けてしまうと危険ですので注意して下さい。

with Life クリニック 大宮駅前では最新のCT、MRI装置を導入し、精度の高い検査を提供しています。
施設の見学や検査のご相談など受け付けておりますので、お気軽にご連絡下さい。