コラム
手術は本当に必要ですか?
〜その前に知っておきたい、保存療法・再生医療という選択肢〜
「先生に“そろそろ手術ですね”と言われて、覚悟しなきゃと思った」
「でも、まだ何か他の方法があるんじゃないか…?」
そう感じてご相談に来られる方は、少なくありません。
手術はとても有効な治療法のひとつですが、それが“今のあなたに本当に必要かどうか”は、もう少し立ち止まって考えてもいいかもしれません。
手術は“最後の選択肢”という考え方もある
人工関節や脊椎の手術などは、多くのエビデンスがある素晴らしい治療です。
しかし、手術には以下のような点もあります。
- 1 入院・手術・リハビリに時間がかかる
- 2 感染や合併症などのリスクがある
- 3 年齢や全身状態によっては慎重な判断が必要
だからこそ、「今の自分にとって本当に必要か?」を一度立ち止まって考える価値があるのです。
こんなケースでは“他の選択肢”も有効です
- 1 変形が軽度〜中等度の場合
- 2 痛みの強さが日によって違う場合
- 3 生活の質(QOL)を維持できている場合
このような場合、注射・リハビリ・自費診療を含めた保存的治療の継続・選択が現実的なケースもあります。
すべての選択肢を整理して、納得して選んでほしい
私たちは「手術を否定する」のではなく、
「手術に至る前に選べる道を、丁寧にご説明し、納得した上で選んでいただきたい」と考えています。
再生医療には、関節内の炎症を抑えたり、組織の修復をサポートしたりする新しい可能性があります。
ただし、全ての方に効果があるわけではありません。
それも含めて、「選ぶ力」を患者さんに取り戻していただくことが、私たちの役割です。