コラム
低線量肺がんCTとは
人間ドックのオプションにあります「低線量肺がんCT」とはどんな特徴があるのかご紹介します。
低線量肺がんCTとは、通常のCT検査よりも放射線の量を大幅に抑えて行う肺のCT検査です。with Life クリニック 大宮駅前では2025年に導入したCT機器を用いて当院の通常検査と比べて線量を約60%カットしても十分に診断できる画像を撮影いたします。

通常撮影画像

60%カット画像
胸部レントゲンとの違い
CT検査は胸部レントゲン検査よりも効果的に肺の精密検査を行うことが出来ます。 レントゲン検査で見ることが出来るのは身体を一方向から撮影した一枚の画像です。


そのため、同じライン上にあるものは重なって見えてしまい、奥行の情報がわかりづらいという特徴があります。 一方CT検査では多方向から複数の画像を撮影することで立体的な画像を作ることができます。体の中を細かく・立体的に見ることができ、小さな異常も見つけやすくなるのです。

検査の有用性
低線量肺がんCTは肺がんの早期発見・早期治療を目的としています。米国国立がん研究所が実施したNational Lung Screening Trial(NLST)によると
高リスク群において、肺がん死亡率を約20%減少させたという調査結果が出ています。
さらに、日本においては国立がん研究センターが発行する、「肺がん検診ガイドライン」が今年になり19年ぶりに改定され、50~74歳の重喫煙者に対し低線量肺がんCTを推奨する文章が掲載されました。
日本では肺がんの罹患率は男女ともに2位となっており、早期発見が重要です。
高リスク群とは喫煙歴があるなど肺がんになりやすい人のことを言います。 自分が高リスク群に該当するかチェックしてみましょう。
高リスク群チェックリスト
- 1 喫煙者または喫煙歴がある
- 2 血縁者に肺がんの既往者がいる
- 3 慢性気管支炎と言われたことがある
- 4 職業的曝露(アスベスト、ラドン、ヒ素、クロロメチルエーテル、ロム酸、ニッケル)を受けたことがある
- 5 過去に肺がんに罹患したことがある
複数当てはまる方は毎年の肺がん検査をおすすめします。
また、当てはまらなくても肺の検査をしたことがないという方は人間ドックと一緒にCT検査を受けることをおすすめします。
低線量肺がんCTは、負担を抑えながらも精度の高い検査を可能にします。
未来の健康を守るために、「気になる今」が検査を受けるタイミングかもしれません。ぜひこの機会に、ご自身の健康と向き合ってみてください。